組立型製品の多品種変量生産には「セル生産」が最適と言うけれど、それ本当? セルのどこが良くて、ラインのどこが悪いの? 疑問、質問、議論、ここで色々話しましょう!
ここでは「組立編」とのことですが、これ以外はどのようなトピックが立つのでしょうか?
もう一つは「金属加工編」を予定しています。「組立よりも難易度は高そう?」と感じるのは私が某企業で挫折した苦い経験からかも知れません(苦笑)
そうですか、金属加工編。
どのような点が難しいのでしょうか?
ひとつ目は段取り替え。 ふたつ目は熱処理、表面処理はどうしてもバッチ処理せざるを得ないという点です。
この二つをどうクリアして「一個流し」もしくは「小ロット流し」するか、アイディア募集!ですね♪
バッチ処理の場合は、生産プロセス設計の問題になりますね。
やはり、難しいのは段取り替えが含まれる場合ですね。金型を使う金属加工の場合は、単に金型の置き換えだけでは済みません。
精度を出すための調整作業は勘と経験が必要で、段取り替え時間は読みづらいですね。
このあたりをどのように読み切るか、またはコントロールできるか、そのような点でしょうか?
表面処理や熱処理は生産プロセス設計での対処の他に、一個流し可能な設備開発と言う手もありますね。 段取り替えは、金型交換時のセッティングを一発で行う方法(外段取り)。また、金型そのものを使わないという選択肢も議論したいところです。
レクサー・リサーチの山本と申します。
多品種少量生産について勉強させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
組立の多品種少量生産についてご質問させてください。
組立の多品種少量生産について、セル生産の方が良いとされる理由は何でしょうか? また本当にセル生産の方がよいのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
二つ目です。
3つ目です♪ ここが重要。
絶対にセル生産の方が良いです。トヨタ生産方式7つのムダのうち、「加工そのもののムダ」以外の6つにリーチしています。組立時間そのものはもしかすると単純繰り返し作業のラインの方が早いかもしれませんが、ムダの削減効果が大きく、私が過去取得したデータによりますと、一台当たりのスループットタイムは半分になります。 もう一点、私は人間を単純な繰り返し作業から解放したいと思っています。生産性と人間性の両立こそがセル生産の最も大事なファクターだと思っています。 私のプレゼン資料から3つだけ添付しておきますね。
まずは1つ目です
本テーマから外れてしまいますが、、、
先日、フォードがとった出来高制について目にしたので、こちらで質問させていただきたいのですが、
ここで述べられている「テーラーの失敗」とは「出来高制で労働者の意欲が向上する」と予測して行った方針が、実は「出来高制をとっても労働者たちの意欲は予測ほど向上しなかった」ということでしょうか。
ある大型企業のプロジェクトの命題として、「ものやコスト」に対する管理と並べて「人」の管理を挙げていました。
組織規模が大きくなるほど、人材管理は難しくなると思うのですが、逆に、規模が大きい事による「人」の管理のメリットはあるのでしょうか。
Hamadaさん、こんばんは。 >ここで述べられている「テーラーの失敗」とは「出来高制で労働者の意欲が向上する」と予測して行った方針が、実は「出来高制をとっても労働者たちの意欲は予測ほど向上しなかった」ということでしょうか。
はい、その通りです。意欲向上の一番のツールはやはり「達成感、やり甲斐、自己実現」などのマインド面です。なぜフォードの工場で意欲向上が果たせなかったか。それはラインによる流れ作業だからです。一人完結セル生産は、作業者が自分のペースで、一台を最初から最後まで作り上げるものですから、当然完成したときには「ふぅ、頑張って完成した。で、この製品はどんな国のどんな人が使うのかな?」などと思いを巡らせます。私はそういうことを組み立て作業の向こう側に感じていただきたいと思っていますし、それこそが意欲向上につながるものと信じています。 >組織規模が大きくなるほど、人材管理は難しくなると思うのですが、逆に、規模が大きい事による「人」の管理のメリットはあるのでしょうか。 他のコメントにも書きましたが、私は管理すべきは「人」ではなく、「現場・工場」だと思っています。ただ、「人材」や「能力」と言う切り口でしたらわかります。社員一人一人の能力や性格などをきちんと把握して、「適材適所」を実行すべきです。 しかし、「能力や性格を把握する」とひとことで言っても実はそれがかなり難しい。そこに必要となるのがコミュニケーション力ですよね。
関先生、ご回答ありがとうございます。
セル生産では、生産性だけではなく人間性までも向上できる、というのは目から鱗が落ちました。
セル生産に多くのメリットがあることはわかりましたが、ライン生産とくらべてセル生産のデメリット、課題となるような点はありますか?
デメリットはありません(きっぱり)。ただし、越えるべき3つのハードルがあります。それを「デジタル技術」で越えればいいのです。 デジタル技術とは、3D関連ツール、デジタル測定機器、そしてIoTなどが含まれます。
デメリットや壁、ではなく、「デジタル技術」で越えていけるハードル、ということですね。
その3つのハードルに対するデジタル技術ですが、3D技術を使った教育や作業指示、製品のデジタル測定による検査、などでしょうか? 他にハードルに向けて、どのようにデジタル技術を使っていけばよろしいのでしょうか?
基本的なところですと ・作業指示:3D-CADデータをデジタルモックアップツールで見やすいマニュアルを作る ・検査:デジタル検査機器を使い、自動合否判定 ・作業品質保証:作業そのものから信号を広い、OKでなければ次に進めない(カウンタ機能付き電気ドライバーによるトルク、締め付け本数保証など) です。そしてそれらからデータをリアルタイム収集し、計画進捗や部品発注などに活用します。POP(Point of Production)の考え方ですが、いわば製造現場のIoTだと思っています。 ただし、デジタル技術で「組立作業者を管理する」のではなく、「組立作業者をアシストする」のスタンスでなければなりません。管理すべきは人ではなく、現場や工場そのものです。
人材雇用という観点とは逆行してしまうかもしれませんが、組立におけるロボットの導入についてはいかがでしょうか。
セル生産、ライン生産に関わらず、「多品種への対応」「品質の安定」「計測の自動化」という点ではロボットの導入による効果も期待できるのではないかと思いますが、やはり汎用性に欠ける、段取コストがかかる、などの問題があるのでしょうか?
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ここでは「組立編」とのことですが、これ以外はどのようなトピックが立つのでしょうか?
もう一つは「金属加工編」を予定しています。「組立よりも難易度は高そう?」と感じるのは私が某企業で挫折した苦い経験からかも知れません(苦笑)
そうですか、金属加工編。
どのような点が難しいのでしょうか?
生産技術的な問題でしょうか?
ひとつ目は段取り替え。
ふたつ目は熱処理、表面処理はどうしてもバッチ処理せざるを得ないという点です。
この二つをどうクリアして「一個流し」もしくは「小ロット流し」するか、アイディア募集!ですね♪
バッチ処理の場合は、生産プロセス設計の問題になりますね。
やはり、難しいのは段取り替えが含まれる場合ですね。金型を使う金属加工の場合は、単に金型の置き換えだけでは済みません。
精度を出すための調整作業は勘と経験が必要で、段取り替え時間は読みづらいですね。
このあたりをどのように読み切るか、またはコントロールできるか、そのような点でしょうか?
表面処理や熱処理は生産プロセス設計での対処の他に、一個流し可能な設備開発と言う手もありますね。
段取り替えは、金型交換時のセッティングを一発で行う方法(外段取り)。また、金型そのものを使わないという選択肢も議論したいところです。
レクサー・リサーチの山本と申します。
多品種少量生産について勉強させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
組立の多品種少量生産についてご質問させてください。
組立の多品種少量生産について、セル生産の方が良いとされる理由は何でしょうか? また本当にセル生産の方がよいのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
二つ目です。
3つ目です♪ ここが重要。
絶対にセル生産の方が良いです。トヨタ生産方式7つのムダのうち、「加工そのもののムダ」以外の6つにリーチしています。組立時間そのものはもしかすると単純繰り返し作業のラインの方が早いかもしれませんが、ムダの削減効果が大きく、私が過去取得したデータによりますと、一台当たりのスループットタイムは半分になります。
もう一点、私は人間を単純な繰り返し作業から解放したいと思っています。生産性と人間性の両立こそがセル生産の最も大事なファクターだと思っています。
私のプレゼン資料から3つだけ添付しておきますね。
まずは1つ目です
本テーマから外れてしまいますが、、、
先日、フォードがとった出来高制について目にしたので、こちらで質問させていただきたいのですが、
ここで述べられている「テーラーの失敗」とは「出来高制で労働者の意欲が向上する」と予測して行った方針が、実は「出来高制をとっても労働者たちの意欲は予測ほど向上しなかった」ということでしょうか。
ある大型企業のプロジェクトの命題として、「ものやコスト」に対する管理と並べて「人」の管理を挙げていました。
組織規模が大きくなるほど、人材管理は難しくなると思うのですが、逆に、規模が大きい事による「人」の管理のメリットはあるのでしょうか。
Hamadaさん、こんばんは。
>ここで述べられている「テーラーの失敗」とは「出来高制で労働者の意欲が向上する」と予測して行った方針が、実は「出来高制をとっても労働者たちの意欲は予測ほど向上しなかった」ということでしょうか。
はい、その通りです。意欲向上の一番のツールはやはり「達成感、やり甲斐、自己実現」などのマインド面です。なぜフォードの工場で意欲向上が果たせなかったか。それはラインによる流れ作業だからです。一人完結セル生産は、作業者が自分のペースで、一台を最初から最後まで作り上げるものですから、当然完成したときには「ふぅ、頑張って完成した。で、この製品はどんな国のどんな人が使うのかな?」などと思いを巡らせます。私はそういうことを組み立て作業の向こう側に感じていただきたいと思っていますし、それこそが意欲向上につながるものと信じています。
>組織規模が大きくなるほど、人材管理は難しくなると思うのですが、逆に、規模が大きい事による「人」の管理のメリットはあるのでしょうか。
他のコメントにも書きましたが、私は管理すべきは「人」ではなく、「現場・工場」だと思っています。ただ、「人材」や「能力」と言う切り口でしたらわかります。社員一人一人の能力や性格などをきちんと把握して、「適材適所」を実行すべきです。
しかし、「能力や性格を把握する」とひとことで言っても実はそれがかなり難しい。そこに必要となるのがコミュニケーション力ですよね。
関先生、ご回答ありがとうございます。
セル生産では、生産性だけではなく人間性までも向上できる、というのは目から鱗が落ちました。
セル生産に多くのメリットがあることはわかりましたが、ライン生産とくらべてセル生産のデメリット、課題となるような点はありますか?
よろしくお願いいたします。
デメリットはありません(きっぱり)。ただし、越えるべき3つのハードルがあります。それを「デジタル技術」で越えればいいのです。
デジタル技術とは、3D関連ツール、デジタル測定機器、そしてIoTなどが含まれます。
関先生、ご回答ありがとうございます。
デメリットや壁、ではなく、「デジタル技術」で越えていけるハードル、ということですね。
その3つのハードルに対するデジタル技術ですが、3D技術を使った教育や作業指示、製品のデジタル測定による検査、などでしょうか? 他にハードルに向けて、どのようにデジタル技術を使っていけばよろしいのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
基本的なところですと
・作業指示:3D-CADデータをデジタルモックアップツールで見やすいマニュアルを作る
・検査:デジタル検査機器を使い、自動合否判定
・作業品質保証:作業そのものから信号を広い、OKでなければ次に進めない(カウンタ機能付き電気ドライバーによるトルク、締め付け本数保証など)
です。そしてそれらからデータをリアルタイム収集し、計画進捗や部品発注などに活用します。POP(Point of Production)の考え方ですが、いわば製造現場のIoTだと思っています。
ただし、デジタル技術で「組立作業者を管理する」のではなく、「組立作業者をアシストする」のスタンスでなければなりません。管理すべきは人ではなく、現場や工場そのものです。
人材雇用という観点とは逆行してしまうかもしれませんが、組立におけるロボットの導入についてはいかがでしょうか。
セル生産、ライン生産に関わらず、「多品種への対応」「品質の安定」「計測の自動化」という点ではロボットの導入による効果も期待できるのではないかと思いますが、やはり汎用性に欠ける、段取コストがかかる、などの問題があるのでしょうか?