柳生 謙

02.ERPソフトの構成

ERPソフトにはさまざまなモジュールがあります。
・業務系モジュール
・システム管理系モジュール
・アプリケーション開発系モジュール 等々

本フォーラムでは次の業務系モジュールに着目します。

サプライチェーン計画
販売管理
購買管理
在庫管理
生産管理

ERPソフトにより分類や名称が若干異なりますが、
代表的なERPソフトの構成モジュールを例示いたします。



返信(7)

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  • ERPソフトの構成を知っていただくために、
    販売、購買、生産、在庫各業務の流れをごく簡単にご説明します。


    Order to Cash

    受注から入金までの販売業務プロセスです。

    おおざっぱに言えば、受注→出荷→販売請求→入金という流れです。

    受注→出荷はサプライチェーン分野、販売請求→入金は会計分野ですね。

    また、販売する取引相手のことを一般に 顧客 とか 得意先 と呼びます。


    Procure to Pay

    発注から支払までの購買業務プロセスです。

    おおざっぱに言えば、発注→入荷→購買請求→支払という流れです。

    発注→入荷はサプライチェーン分野、購買請求→支払は会計分野ですね。

    また、購買する取引相手のことを一般に 仕入先 と呼びます。


    Plan to Product

    計画から製造までの生産業務プロセスです。

    おおざっぱに言えば、計画→手配→製造→原価計算という流れです。

    生産分野なのですが、広くサプライチェーン分野に含めることもあります。


    モノ(在庫)の流れ

    おおざっぱに言えば、入荷→入庫→出庫→出荷という流れです。
    都度、在庫量が変動します。


    カネ(仕訳)の流れ

    販売請求、入金、購買請求、支払、原価計算の各プロセスから
    総勘定元帳へ仕訳情報が渡ります。



  • Oracle E-Business Suite

    Oracle社の代表的なERPソフトです。

    略してEBSと呼ばれます。

    今回のフォーラムに関連する主な構成モジュールは、


    ◇サプライチェーン分野

    受注管理(Oracle Order Management:OM)   受注から出荷まで

    購買管理(Oracle Purchasing:PO)     購買依頼から入荷まで

    在庫管理(Oracle Inventory:INV)

    サプライチェーン計画(Oracle Advanced Supply Chain Planning:ASCP)

    組立生産管理(Oracle Discrete Manufacturing)


    ◇会計分野

    売掛管理(Oracle Receivables:AR)    販売請求から入金まで

    買掛管理(Oracle Payables:AP)       購買請求から支払まで

    一般会計(Oracle General Ladger:GL) 総勘定元帳

    参考サイト URL: http://www.oracle.com/jp/products/applications/ebusiness/ebs-198452-ja.pdf

  • 柳生さん

    お久しぶりです。大橋です。

    オラクルEBSは有名ですが、中小企業にも手が届く、中規模のERPパッケージって何かありますか?

    できれば、最も低価格のパッケージは、どのようなものがあるのか知りたいのですが、もしご存じでしたら教えてください。

     



  • 大橋さん、コメントありがとうございます。
     
    まず思い浮かぶのは、OBCの奉行シリーズ。
    ERPソフトだと「奉行V ERP」と呼びます。
    http://www.obc.co.jp/click/v-erp/
     
     
    製品ラインナップを見ると生産系はないですね。
     

    そこで、調査会社のアンケート調査結果をみると、
    母数は少ないものの、
    中小企業ではOBCの「奉行V ERP」、
    中堅企業ではSAPの「Business All‐in‐one」が多そう。
     
    「2014年中堅・中小企業における「ERP」の利用実態とユーザ評価」
    http://www.norkresearch.co.jp/pdf/2014itapp_erp_rel.pdf
     
    生産系のソフトだと、
    医療機器製造会社へのERP導入のとき、
    生産チームはMCFrameを導入しようとしていたかと。
    ただシェアはあまりなさそう。
     
    なお、安価なERPソフトの場合、おおざっぱに下記の印象を持っています。
    ・カスタマイズの余地がほとんどなく、ほぼそのまま使う
    ・導入コンサルティング料が高い。そのメーカーのコンサルに頼る
    ・アップグレードに際しては高いコンサル料を払って対応してもらう
     
    ということで、製品自体が安価でもコンサルティング料が高いので
    注意が必要です。
     
    ご参考まで。
    参考サイト URL: http://www.norkresearch.co.jp/

  • 柳生さん、ありがとうございます。

    実は最近、中小製造企業に生産シミュレーションをご提案する際、彼らから在庫低減・原価低減の相談を受けます。実際にそれらの対策を実行するには、ITの基盤がどうしても必要です。しかし、ITシステムなど導入されておらず、M-BOMの管理すらされていない企業がまだまだ多くあります。

    せめてM-BOMの管理ができれば、そこから沢山のことができると考えています。立派なERPでなくてもよいので、低価格で、しかもカスタマイズ性の高いツールがあればいいのになぁ、と考えていました。(ノンカスは厳しいです。)

    教えていただいたURLを拝見しました。中小製造企業にとっては、それでも購入するには大きな決断が必要な価格帯ですね。

    難しいですね。

    ご相談に乗っていただき、ありがとうございました。



  • 大橋さん

    このフォーラムでも在庫低減や原価低減のお話を扱っていきます。

    低減の前に、ありがちなパターンで、

    ・現状の可視化ができていない
    ・業務ルールが属人的​
    ・実績の入力ができていない

    など問題は多いです。。。

     




  • ・受注から入金までの販売業務プロセス
     
    ・発注から支払までの購買業務プロセス
     
    ・計画から製造までの生産業務プロセス
     
    この各業務プロセスとも
     
    ・モノ(在庫)の流れ
     
    ・カネ(仕訳)の流れ
     
    があります。
     
    これには企業規模は関係ありません。
     
    生産準備という業務プロセスを検討していく上でも、
     
    ・全社業務における生産業務プロセスの位置づけ
     
    ・生産準備プロセスにおける生産準備業務の位置づけ
     
    を俯瞰する(上から見下ろして検討する)必要があります。


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